内臓フラッシュのお話

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GX200(フラッシュ使用)

 内臓フラッシュはいるかいらないか。E-P1が発表されたとき多くの人が関心を持った話題だと思う。一部の人は絶対に必要だというが、各社フラグシップのカメラにはほとんど搭載されていない。写真に興味の無い人はストロボを焚いてぎらぎらの写真になっても、ぶれていなければ問題はない。が、このような写真は、写真を趣味にする人にとってはとても嫌われることだ。内臓フラッシュは使い道はそこまで多くはない。が、多くはないだけで無いわけではない。ということで、いくつか紹介してみます。

 まず上の写真。EXIFを見るとばっちりフラッシュを焚いている。実はこの時写真すぐ右には太陽があるという半逆光で、そのまま撮ると標識は真黒になってしまう。建物の中から外、日蔭の中から外といった、明暗の激しい場所を同時に移そうとすると、どちらかが撮影できなくなる。明るい方に露出を合わせれば暗い方は真黒、逆に暗い方に合わせれば明るい方は真っ白になる。そこで、暗い場所をフラッシュで照らしてあげれば無問題。逆光時には明るい方に露出を合わせて、フラッシュを焚けばいい。ただ、もちろんただ焚けばいいというものでもない。フラッシュが強すぎると白飛びしたり、ギラギラしたりし、また弱いと効果は無い。この辺はトライアンドエラーで撮りまくるしかない。この写真もちょっとフラッシュが強すぎた。標識は再帰性反射という処理がされていて、標識に当たった光はそのまま発信源に戻ってくるという性質がある。夜道で車のライトが当たると光って見えるのはそのため。おかげで通常よりも明るく光ってしまう。マニュアル発光でひたすら撮りまくっていたのだが、周囲の視線が痛くなって撤収。
 次に記念撮影の時、フラッシュを焚くことで「今シャッター下りましたよー」という認識をさせること。これ結構重要だと思う。撮影される側はポーズ取っているので、なるべく早く解放してあげよう。ただ、この時強く焚くとギラギラした写真になるので注意。あくまで発光させるだけ。また、うまくいけば相手の目にフラッシュの光が写ってキラキラした目が撮れる。ちなみにこれキャッチライトっていいます。E-330は外部フラッシュと内臓フラッシュを同時に発光できるという微妙な機能が付いているが、キャッチライトのためらしい。なお、へたに夜にやると目が真っ赤に写る赤眼になるから要注意。最近のカメラは賢いから起こりにくくはなってるけど。

 と、いろいろあるかと思ったら、私が使うのはこんなもんだった。ほとんど逆光補正がメインだ。ときどき夜に軽く発光したりするぐらいか。夜に発光すると周りの人の視線が集まるのであまり好きではないが。
 
 ただまあ無くても何とかなるが、あると便利。けど、やはりフラッシュは外部に限る。リコーがGRD3と同時に外部フラッシュも発表したが、これは嬉しい。外部フラッシュを使ったことが無い人はぜひ使ってみてほしい。撮影の幅が大きく広がるから。