世界初のハーフ判一眼レフカメラ ペンFT購入

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E-30+ZD14-54mmF2.8-3.5(外部ストロボ使用)

 次買うカメラはニコンF3オリンパスPEN Fのどちらか迷っていた。ただ、フィルムカメラはOM-2とペンEE-3で一応の完結を見たので、当分クラカメ収集はやめておくつもりだった。
 信じられますか?ペンFTがレンズ、純正レンズキャップ、シューアダプター込で1万円ですよ?ハードオフで見たとき”全く”悩むことなくレジへ直行でした。1万円なんて引換券というか整理券ぐらいの考えでした。
 そんなこんなで入手したペンFT。ただ、OM-1よりもきっちり10年前の60年代に作られたこのカメラはやはり一癖も二癖もあります。しかし世界的に見ても唯一無二の存在のこのカメラは、ほかのカメラでは絶対に味わえない「味」がある。というわけで、今日はこのカメラと一緒に寝ようと思います。

 ペンFは世界初のハーフ判一眼レフカメラで、また、オリンパス初の一眼レフカメラだったりする。最近オリンパスはペンの復活としてE-P1を発売したが、ペンFの方が断然に格好いい。スタイルも、機能の割り切りも。
 その機能性について、まずカメラを握った時に真っ先に感じるのはずっしりとした重さ。OM-1とどっこいである。大きくて重いとしんどいだけだが、小さくて重いとぎっしりと中身が詰まっているようで安心する。重量もあり適度にホールド感がある。特にシャッタースピードダイヤルがいい感じに指にかかってしっかりホールドできる。シャッタースピードダイヤルだが、OM-10のマニュアルアダプターのようにくるくる回して設定するのだが、これって右手でしか回せないのだろうか?OM-1は撮影中左手だけですべての操作ができるが、ペンFの場合設定を変える場合どうしても右手を放さねばならないのが気になった。
 一眼レフカメラの命、ファインダーは驚くほど暗い。ペンFTはペンFに比べ暗いというが、それを考えても暗く、青みがかっている。そしてハーフ判なので通常の半分の大きさ。これは辛い…。と思ったが、明るい屋外ではそこまで気になるものでもなかった。むしろ、明るすぎると見えなくなる露出計の方が問題。
 露出計も、最近のカメラを知る者にはちょっと特殊なもの。TTLナンバーという特殊な方式だが、かなり簡単に言うとシャッタースピード優先AE。古いカメラなので、レンズの絞りの情報は拾いません。なので、絞り優先で使おうとすると、ファインダーを覗いたままシャッタースピードダイヤルをグルグルまわし、ご希望の絞り値に指針が来たらOK。この辺は割り切りが必要。
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 ちなみに、ペンFはペンタプリズムを持たない、かなり特殊な構造をしている。レンズを取ると見えるミラーも、面白いことに横に倒れる。さらにロータリーシャッターなど、これらはハーフ判の一眼を作るために考えられた末の構造だ。この外観を見て、ふと思い出すのがオリンパスE-330ペンタプリズムを持たず、サイドスイングミラーで、上面がフラット。なんともペンFに似た形ではないか。E-330を買ったのもその独特の形に惹かれてだが、どうやら私はこういう「普通じゃない形」に弱いらしい。

 この普通じゃないカメラがどの程度実勢で役に立つのか。今後いろいろ持ち歩いて試してみたい。

 最後に、ペンFTは一眼レフなので、レンズが交換できる。できるのだが、そこまで種類は豊富ではない。今後もし買うのであれば、広角(35mm判換算28mm)の20mmF3.5や、パンケーキレンズの38mmF2.8ぐらいだ。特にパンケーキはペンFの小型という強みが引きが出るので、見かけたら買っておきたい。なかなかのプレミアが付いていてちょっとシンドイが。
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