写真を趣味にする人の、はじめてのカメラ
写真を趣味にしようとしてカメラを買ったわけではなく、ただ、漠然とした憧れが、私をカメラへと導いた。
ほぼ全財産をはたいてE-330を買ったときの興奮はすごかった。しかし、その後カメラへの熱は減る一方で、再燃したのはずいぶん経ってからだった。
今思えば、「初めてのカメラ選び」を間違っていたのではないかと思う。
ということで、初心者はどんなカメラを買うべきだったかを述べたい。
表紙を飾ったのはN-01Aのカメラ。なんぜこんなのが表紙を飾ったかというと、私が始めて持ったカメラは携帯電話のカメラだったからだ。D505iのカメラは決して高性能ではないが、それでも写真を撮る楽しみを教えてくれた。が、これをカメラにカウントしていいかは疑問が残る。
正真正銘初めてのカメラはE-330。つまりデジタル一眼レフカメラだ。この黒くてでかいボディが、男心をくすぐった。カメラについてよく知らなかった私は、ズーム倍率が高いほど良い!という偏見の元、18-180mmというレンズを購入した。そう、いきなり高倍率ズームレンズを買ってしまったのだ。
案の定構図を決めるのに足ではなくズームに頼るばかり。絞りも良く分からないまま、オートモードだけで数年過ごした(本当)。さらに、大きいため持ち運びに苦労し、さらになんか気恥ずかしいので持ち出すことはなく、ほとんど部屋のオブジェと化していた。今では人前で堂々と三脚立てるほどレベルが上がったが、当時はシャッター切ることもままならなかった。なんとも無駄な時間をすごしてしまった。
そんな私が考える初めてのカメラ。とりあえず「写真を始めたい」という人には、GRデジタルを勧めたい。なんでまた?と思うだろうが、いくつか理由がある。
そもそも、写真を趣味にしようとしていきなり一眼に行くと、初期の私のようになりかねない。とにかくカメラは持ち歩いて、写真を撮らなければ上達しない。
そして、フルマニュアル撮影が可能なのも条件だ。絞り、シャッタースピードの関係もしっかり学ぶ必要があるので、普通のコンデジは勧められない。また、結構重要なのが、「レンズが短焦点」ということだ。
E-330と買った18-180mmは10倍ズームだ。これのおかげで成長が鈍ったと今でも思ってる。絞り、シャッタースピード、そして焦点距離もしっかり知っておかないと、やはり上達しないと感じた。ズームできないので、構図を決めるのに足を使う必要があり、28mmの感性をしっかり養えるはずだ。
このカメラをしっかり扱えるようになれば、次は一眼だ。28mmを使って、自分がどういう構図を撮りたいかによって、使うレンズが決まり、ボディが決まる。いきなり一眼に行ってもいいのだが、例えば良く分からないまま価格コムを見てキヤノンを買ったとすると、その人はたぶん一生キヤノンになってしまうだろう。途中から全部投げ出してマウントを変更するのはかなり勇気がいるものだ。そのため、いかなる勢力にも属さないコンデジを使うことで客観的に見ることができ、どのカメラを使うかもわかるはずだ。たぶん。
という考えなのだが、いかがだろう?ちなみに私、GR-Dは持ってません。でも、やっぱり短焦点振り回したほうが腕が上がりそうだな。OMレンズがいっぱいあるが、フィルムカメラはいつも実戦で、練習できないのが困る。ということで、25mmF1.4の導入、もしくは、裏をかいてE-P1+17mmF2.8を買うという案も出てきた。
ああ…物欲は止まらない…。