GXR+S10 24-72mm=GX300?

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 GXR買いました。竹レンズ一式、パナライカ14-150mmと、毎月収入を上回る出費です。
 当初GXRを買う予定は全くありませんでした。リコーがレンズ交換式カメラを作っているという噂を聞いて、ワクワクして待っていた日々。そしてGXRの発表。それを見た第一印象は
「思てたんと違う!」
だった。私はGXRは買わず、リコーの心意気だけを買って見守ることに決めた。

 紆余曲折の後買ったが、全国385名(推定)のGX200ユーザーはGX300の登場を待ちわびていたはずだ。GXR+S10 24-72mユニットがGX300相当なのだろうが、ぶっちゃけどうなの?ということで、比較してみた。

結論から言うと、GXR+S10 24-72mm≠GX300

 GXRを買った最大の理由は、GX200が素晴らしすぎたからだ。壊れるまで使い続けるつもりだったが、一つどうしようもない弱点があった。高感度に弱すぎたのだ。致命的なまでに。ISO200から非常用である。
 GX200の大活躍の裏で、どうしても手振れを起こしてしまう。せめてISO400まで使えれば…。そんなときGXRの存在を思い出す。そうだ、S10 24-72mがある、と。
 最も、それだけで購入に至ったかというとそうではない。A12 50mmマクロの存在もあるなど、いろいろな理由があったからだ。
 とりあえず今回は画質云々の比較はする気はない。だってGXRはそういうカメラじゃないじゃん?コンデジで何より大切なのは携帯性。というわけで大きさの比較。
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 まず正面から。ちなみに横幅はほとんど同じです。明らかに縦に大きくなっています。カメラユニット自体はGX200と同じ大きさだが、ボディの分だけ大きくなってしまっている。
 なお、GX200と共に生まれたびっくり仰天レンズキャップLC-1は、LC-2にグレードアップしています。互換性は無いが、見て分かるほど隙間は小さくなっている。
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 電源を入れるとこんな感じ。レンズは見ての通りほとんど同じ。他のサイトなどを見ると性能は上がっているらしい。後発のモデルなので、AF速度はGXRのほうが明らかに早くなっている。GX200の泣き所であった高感度ノイズはかなり軽減されており、縮小して使うならISO1600も問題なしだ。これは嬉しい。ISO3200まで使えるなど大きく進化している。
 ただ一つ、退化したことがある。それは起動速度。ズーム時などのレンズの繰り出し速度は上がっているのだが、ユニット化の弊害か、起動が遅い。0.5秒ほどだが、スナップにはこの時間は長い。一方で、終了速度は早くなっている。
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 次は横から。…なんかGX200傾いてない?理由は簡単、LC-1が地面に当たっているからだ。床に置いたときは上を向き、三脚に乗せたときは雲台と干渉したLC-1だったが、LC-2では解消されている。細かいことだがここも大きな進化。
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 厚さを測るには寝かしたほうが分かりやすい。見ての通りキャップ一つ分厚くなっている。
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 レンズを伸ばすとこんな感じ。
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 操作性はGX200の進化系。どちらかというとGRDを踏襲。モードダイヤルはロック式で、文字はプリントではなく浮き彫り。電源スイッチはスライド式になっている。新たにマクロボタンが新設され、また、方向キーの上下でダイレクトに露出を補正可能。ちなみに私は方向キーでの補正が慣れないので、従来どおりADJレバーで変更するようにした。上下はフラッシュの露出補正に割り当てている。なお、方向キーの左右はFnボタンとなった。あれ?GX200では方向キーの右はフラッシュのモード切替だったが、どうなったの?というと、ポップアップボタンがそのままモード切替になっている。LVFと液晶の切り替えボタンが左に移動したので、切り替えは少々面倒となったが、VF-2を買う予定は無いので問題なし。

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 で、改めてみると、GX200はいいカメラだ。結局GXRはGX300として使えるかというと、微妙だ。マグネシウムボディはがっしりとしているが、重い。GX200は片手でサクサク撮れたが、GXRはそうはいかない。また、サイズも大きくなっているので、その重さも手伝ってジャケットのポケットに入れておくのは少々難しい。
 確かに高感度ノイズは減り、AF速度などの性能も進化した。だが、そのために「携帯性」(と財布)を犠牲にしてまで買う価値はあるのか?と聞かれれば、無い。スナップ写真を撮りたいならGRDがある。ズームが欲しいならS90やG11がある。GXRとS10 24-72mmだけの組み合わせは、推奨できない。
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 だが、忘れてはならない。GXRには、GX300相当以外にも、もう一つの顔を持っていることを。



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