E-M5レビュー take5「これからよろしく」

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E-M5+MZ12-50mmF3.5-6.3EZ

ある程度撮影に持ち出し、だいぶ評価も固まってきました。なのでE-M5レビューは今回で最後とします。今回はキットレンズである12-50mmもついでにレビューします。
不満はいっぱいある。撮影時にイライラすることも多々ある。人によっては拒絶反応を起こしそうそうなカメラだ。けど、それでも使い続ける魅力がある。
今回の作例はマクロばかりだが、理由は本文で。
E-M5のレビューとは全く関係が無いが、マウントアダプターつけたX-PRO1はなかなかイケメンだね。もうちょっと高級感があってソフトウェアが優秀なら、E-M5でなくてX-PRO1を選んでいたと思う。いやでも、NEX-7といいミラーレスにも写真好きを悩ませるカメラが増え、嬉しい限りだ(財布は悲鳴を上げるが)。

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桜を撮影するのも今回が最後かな?と思いつつ撮影するが、結構しぶとく咲いている。E-M5に限らず、コントラストAFのカメラはこういった被写体にピントを合わせるのが苦手だ。よくピントが後ろに抜ける。E-M5も同じで、なかなか合わないのでMFで合わせるのだが、やっぱりMFは機械式じゃないとダメだ。ミラーレスカメラの誕生で各社新しいマウントを立ち上げているが、ことごとくピントリングが電子式である。需要が無いのだろうか?他にもレンズに距離指標が無かったり、焦点距離の表示も無かったりする。絞りリングはまあ分かるが、レンズがだんだんと素っ気無いものになってきている。
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12-50mmはそんな最新デジタルなイマドキのレンズである。液晶を見ないとほとんどの情報が分からない。指の感触でかろうじで分かるのは、焦点距離が広角端か望遠端か、そしてマクロモードかどうかだけである。使いやすいかどうかで言えば、使いにくい。なら使わなければいいのだが、困ったことにこのレンズ、大変高性能なのだ。
画質は飛びぬけていいわけではないが、必要十分。画角も広角から望遠までカバーし、マクロ機能も備え、そのマクロの画質も悪くない。F値こそ暗いが、AFは高速でバシバシ決まる。そして、防塵防滴。難点を覆す利点を持ち合わせている。なので、その分難点が多いのが残念でしょうがない。インナーズームじゃなくていいのでもっと小さく、焦点距離が外から分かれば「神レンズ」の称号をあげても良かった。最終的な評価は「凡レンズ」。良くも悪くも便利なキットレンズといったところだ。
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しかし、E-M5のFAST AFと組み合わせた際のAFの速さは特筆に値する。特にマクロ域のスピードは過去最高である。今までEF100mmF2.8Lマクロが一番快適だと思っていたが、その称号は現在12-50mmのマクロモードに譲っている。画質や操作性など、性能では圧倒的にEF100mmF2.8Lだが、価格もサイズも倍以上違うキットレンズでこれだけ撮れれば合格点である。これには発売が予定されているオリの60mmF2.8マクロに期待が持てる。
しかし肝心の標準ズームとして見ると凡レンズ。前も述べたが、ウリの電動ズームもパナのX PZ14-42mmという素晴らしすぎるレンズがあるし、同じサイズでオリが14-150mmというレンズも出している。マクロ機能と換算24mmスタート、そして防塵防滴がこのレンズの強み。マクロレンズと広角レンズを持っていて、防塵防滴が必要なければ存在意味は無い。やはりパナから発売が予定されている大口径標準ズームが大本命だ。さし当たって防塵防滴のマイクロフォーサーズレンズはこれだけなので、しばらく使おうと思う。標準ズーム機能つきマクロレンズとして。普段は20mmF1.7とノクトンに頑張ってもらう。
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E-M5は何度も言っているようにいいカメラだ。新しいセンサーと手振れ補正の実力は本物で、これは凄い。OMの復刻だとかEVF内臓だとかよりも、この新センサーと新手振れ補正こそ宣伝するべきだ。いやマジで凄いのよ。新センサーはISO1600が完全に実用範囲で、多くの状況で3200も実用可能。条件次第では6400も問題なく、ブログにのせるぐらいなら12800も大丈夫。画質はアレだが非常用に25600だって選べる。選べるか選べないかは重要だ。あれ?ISO100とかISO50は?という人にはNDフィルターをどうぞ。ぶっちゃけ拡張でもいいから選べればよかったのに…。高感度だけでなく、ダイナミックレンズが大きく向上している。特にハイライトが粘る。飛ばそうと思っても飛ばない。飛ばしたと思ってもパソコンで確認すると階調はばっちり残っている。
手振れ補正の効きは異常で、スローシャッターの失敗が激減している。ローリングブレの補正はデカイ。5段分の効果とは嘘みたいで嘘じゃないかもれしれない。特に常時作動できるようになってので、ファインダーが安定するのは素晴らしい!ボディ内手振れ補正はこれができないからレンズ側がいいと思っていたが、これが実現した今、レンズ側につける必要は無い!とはでは言わないが、マイクロフォーサーズの方向性としては間違っていない。フルサイズセンサーを駆動させるのはまだまだ難しいだろうし。
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ティルト液晶とタッチパネルがあれば、こういったローアングルの写真もらくらく撮れる。ただし横構図限定。人によってはタッチパネルを嫌う人もいるが、私はタッチパネルには大賛成だ。タッチシャッターは快適そのもの。マクロなんかだとコサイン誤差に注意していたが、それともオサラバ。え?こんなに簡単に撮れていいの!?むしろ今時タッチでシャッター切れないとか終わってる、とも思っている。
しかしタッチパネルも万能ではない。こういう構図だとピントが抜けることが多々あるので、結局MF頼みである。が、パナ機だとMF時距離指標を表すゲージが出てくるのだが、オリ機だとそれが無い。今最短撮影距離なのか、無限遠なのかは分からない。なぜパナにできてオリにできないのか。撮影に必要な情報はなるべく見せて欲しい。
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私のメインカメラは今後E-M5となる。荒削りで、これまで主力だったEOS5D2とは完成度に大きな差がある。撮影のレスポンスや操作性、吐き出す画。最終的評価はEOSを超えることはできなかった。が、EOSは撮影時それなりに気構えがいるし、なにより持ち運びが苦痛だ。もうちょっとラフな運用をすることとなると、私にはマイクロフォーサーズで十分だ。頼りなかったマイクロフォーサーズの中で、こいつとならやっていけそうな気がする。
が、EOSの後継となるには足りないものがある。それが高性能なレンズだ。12-50mmではEF24-105mmF4Lのような信頼がおけない。単焦点と広角には優秀なレンズが揃うマイクロフォーサーズだが、標準と望遠(超望遠を除く)には優秀なレンズが不足している。キヤノン大三元とまでは言わないが、せめて小三元のような、E-M5の性能を引き出すレンズが増えて欲しい。
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という感じでレビュー終わり。今後はメインとしてガシガシ使っていきます。最後にE-M5を予約してまで買って良かったかどうかを言うと、正直後悔している。というのも、私は黒だが、銀も結構いいじゃん。というわけで、銀を買っときゃ良かったかなーということで後悔している。12mmF2とか45mmF1.8とか導入したいけど、色がね〜…。











(おまけ)
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撮影中に出会った来訪者。いや、私が来訪者か?物音がしてとっさに撮ったのだが、撮れてるものだ。