パンケーキはいかが?

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E-P3+G20mmF1.7

キヤノンのEF40mmF2.8の前評判が良い。私もようやくキヤノンからパンケーキレンズが出たことに喜んだ一人。
パンケーキレンズは今ではとても人気のあるレンズである。かつては作っても売れず、中古ではプレミアがついて新品より高いという逆転現象に悩まされるレンズであった。パンケーキといえばペンタックスが有名だが、デジタル一眼で火をつけたのはたぶんフォーサーズのED25mmF2.8だろう。ちなみに根拠は無い。
最近のカメラのトレンドは小さく軽いことであり、パンケーキレンズは今の市場にもっとも適したレンズである。小ささがウリのミラーレスにおいても、パンケーキレンズは非常に大きなウェイトを占めている。
そういったブームに乗って出したのかは分からない今回のEF40mmF2.8。ちょっぴり暗いがフルサイズ対応だし、何気にフルタイムAF対応だったり魅力的なスペックである。まだ私がEOS5D2を主力としていたら買っていたかもしれない。が、パンケーキレンズ付けたところでフルサイズ一眼の重さを相殺できるわけも無く、本気のときはLレンズ、そうじゃない時はミラーレスを持っていく。なので、冷静に考えるとイマイチ使い道の分からないレンズになってしまう。とはいっても、価格は魅力的だし、悪いレンズではないのは確か。
どうしてもネガティブに捕らえてしまうのは、マイクロフォーサーズには20mmF1.7という素晴らしいパンケーキレンズがあるので、どうしても霞んで見えてしまうのが原因か?どちらにせよ、もうちょっと発売のタイミングが早ければ、他社のミラーレスのシェア拡大に多きな障害となっていたかもしれない。もちろん根拠は無い。

魚眼の世界 in雨

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E-M5+SAMYANG 7.5mmF3.5 FISHEYE

雨の中傘を差しながらの撮影に無理があった。AFが無いので、パンフォーカスにしてパシャパシャ撮ってきたが、被写界深度目盛りが無いのでパンフォーカスで撮るのは勘だった。だがそこは実焦点距離7.5mm、F8まで絞るとほとんどパンフォーカスである。
人生初魚眼レンズだが、まったく使いこなせない。超広角レンズのように使おうと思ったが、一筋縄ではいかないようだ。
このレンズは動画目的で買ったのだが、前にも書いたようにMFレンズはE-M5ではボディ内手振れ補正が効かない。それでも強引に使ってみたが、結果は酷かった。三脚使うならCOTOURでもそれなりの画は撮れるわけで、このレンズの存在意義が急速に減りつつある。これ売ってM9-18mmでも導入しようか?それともDFC1の導入する?と結構本気で考えてたりする。
レンズの性能はいいので、早くファームウェアでMFレンズの手振れ補正にも対応してほしいものだ。

カメラの操作 古今東西

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写真を撮るために、カメラを操作する。私の保有するカメラの中でもっとも古いのはライカM4だ。このころのカメラは撮影時に操作する場所は二箇所、絞りとシャッタースピードダイヤルだ。
しかし今は違う。それ以外にもボタンやダイヤルの数以上の設定項目があり、それらを変更しながら撮影に挑まなくてはならない。
カメラの操作性は、個人的には画質よりも大きな必要項目だと思っている。
では理想の操作性とは何か?これは各社いろいろと考え、それぞれの方向性があり見ていて面白い。以下、いろいろなカメラの操作性を見てみた。
撮影はすべてE-M5(銀)にED50mmF2マクロ。

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個人的オススメNo1カメラ、EOS5D2。写真家の中ではキヤノンで一番人気がある機種ではないだろうか?比較的安価なフルサイズ機で、画質とサイズ、価格のバランスはよく取れていると思う。

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キヤノンのカメラの大きな特徴が背面にある大きなダイヤル、サブ電子ダイヤル。露出補正専門のダイヤルである。オリンパスのE-Pシリーズをはじめ、各社のコンパクトデジタルカメラでも同じようなものがあるが、ミラーレスやコンパクトカメラといった小型のカメラではダイヤル自体も小さくなり、操作性はとても悪くなる。EOSではその大きさもあって非常に使いやすい。他社でも後ろダイヤルに露出補正を振り当てれば似たような操作は可能だが、回しやすさは圧倒的にEOSが上である(個人差あり)。
その上に見える突起はマルチコントローラーで、いわゆる十字キー。メニューの操作などに使うが、メニューの操作はダイヤルでもでき、そちらのほうが快適なのでほとんど使わない。一等地にあるが、私には無駄である。EOS60Dのようにサブダイヤルに入れちゃいなよ、と思っていたが、EOS5D3でも変わらなかったところを見ると、この方がいいのだろう。
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上から見るとこんな感じ。左肩にモードダイヤルのある、ごくごく一般的な形状。このモードダイヤルはなぜか不用意に回ることが多く、何度もモードダイヤルにロック機構をつける有償サービスを受けようか考えたことか…。
右にはホワイトバランスやISO感度を変更するボタンなどが並び、コントロールパネルが撮影情報を表示する。多くのボタンがあるのは個人的に好きで、1ボタン1機能が理想である。EOS5D2のようにホワイトバランス、ISO感度、AFモード、測光の切替はダイレクトに変更したい。E-M5ではこれらすべてを振り分けるのは難しく、どれかを捨てなければならないのが難点である。ボタンが多いことは偉大である。
コントロールパネル個人的に好きなもののひとつ。背面液晶を見るよりこっちのほうが見やすいと思っている。
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最近のレンズは不思議と操作する場所が減らされている。ズームリングとフォーカスリングだけ、である。絞りリングは無くても何とかなるが、問題はフォーカスリングで、ニコンのミラーレスにいたってはリングがない。私はフォーカスリングは機械式でなければならないと信じて疑わないのだが、世間の流れはまったく逆である。距離指標は消え、被写界深度目盛りも消え、ついにはフォーカスリングも消えつつある。電子式が悪いとは言わないが、距離指標などは液晶にしっかりと表示してほしいものだ。ねえオリンパス
その点EFレンズは古い規格だけあって好感が持てる。特にLレンズは作りがしっかりしていて、操作するだけで楽しい。EF70-200mmF4Lには多くのスイッチがあり、いちいちボディからメニューを開いて操作せずに設定を変更できる。上からフォーカスリミッター、AF/MF切り替え、ISのオンオフ、流し撮りモードの切り替え、という風に。写真には写っていないが、上には距離指標もあり、EFレンズは情報をすぐに読み取れるがいい。
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どうでもいいが、インナーズーム、インナーフォーカスが好きです。操作しても重心の変化がほとんどないのはもちろん、ほかにもインナータイプでないと、ズームやフォーカス時にニョキニョキ伸びるのが間抜けに思うので。


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カメラを変えて最新のOM-D E-M5。EOS5D2と比べ圧倒的に小型なので、そのしわ寄せは操作部に出ている。とにかくボタンが小さく押しにくい。EOS5D2を操作した後だと、操作しにくさだけでなくレスポンスの悪さも気になりだす。が、遥かに小型軽量で、ミラーレスの利点が勝り主力を交代している。
私がE-M5に不満を抱いているのが操作系である。悪い意味で感度の良いアイセンサー、やる気の無いボタンが主な原因。再生ボタンとFn1ボタンの押しにくさ悪意すら感じる。
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マイクロフォーサーズは小型重視なので操作性が悪くなるか、というとそうでもなく、例えばパナソニック機では大きく変わる。上面に所狭しと並ぶダイヤル、レバー、ボタン。なぜかカメラ上面に操作部を置きたがらないオリンパスとの違いである。
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きわめて軟派なイメージが付きまとうパナソニック機だが、細かいところまで行き届いた操作性は賞賛に値する。拡大もボタン一発だし、解除も一発。個人的にパナソニックが嫌いという身もふたも無い理由で使わないが、人に勧めるときは私はオリンパスよりもパナソニックを勧めたい。家電との相性もいいし。このDMC-G2は何よりも評価できるポイントがあり、それがどこよりも先にタッチパネルを一眼に採用したこと。オリンパスもE-P3、そしてE-M5と採用されたが、もうこれはこれからの必需品である。面倒なフォーカスポイントの移動とはおさらば、被写体にタッチするだけという簡単操作。タッチシャッターは快適そのもの。iPhoneでタッチフォーカスの便利さは知っていたが、タッチシャッターのほうが遥かに快適である。iPhoneにも純正でタッチシャッターを採用してほしいと思うほど。

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話に一瞬上がったE-P3の操作部はこんな感じ。とってもすっきりである。もちろん使いにくい。メインダイヤルが使えないどころかむしろ邪魔になる人も多いと聞くが、私は無いよりかマシと思っている。E-M5に比べボタンが押しやすいのがいいところ。拡大ボタンも独立している。E-P3の最大の弱点は他ならぬ液晶(有機ELパネル)で、視野角がとことん狭い。液晶が命のミラーレスでは絶望的なことで、まだE-P1のほうがマシである。E-M5でも同じものが使われているが、改良されているのか実用上問題なくなっている。とはいっても他社は100万画素越えの液晶パネルを使っており、そっちのほうが遥かに見やすい。
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そして当ブログで検索ワードランキング1位のGXRさん。リコーのカメラの操作性は私にあっており、部分的にはEOSを上回っている。ボタンの数こそ少ないが、とても工夫されており設定の変更はしやすい。レスポンスの良さも特徴で、ミラーレス機(?)でGXRのレスポンスに勝るカメラはいまだ無い。が、AFなどの部分は時代遅れで、SDカードの書き込みなどのレスポンスは遅い。そろそろ新しいボディ作ってくださいよリコー。綺麗なEVF付けたらE-M5売ってA16ユニットと一緒に買いますよホントに。
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私の所有するデジカメでは最も古いR-D1。が、不思議と操作性が悪いと感じたことは無い。それどころか操作が楽しくてしょうがない。ホワイトバランスの切り替えのやりやすさは、私が知る上でこれ以上のものは無い。無駄に金のかかったアナログ式のコントロールパネル(?)は最高だ。ISO感度の切り替えもダイヤルを持ち上げて回すという昔懐かしの方法だが、このカメラの場合そう頻繁にISO感度を切り替えないので問題ない。全カメラ中楽しさでこのカメラを上回ることはできない。でも撮影画像の拡大などは結構面倒だが、あんまりこのカメラでピントを追い込んだりしないから問題無しである。ストイックな人はイライラしそうだ。
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私が所有するカメラのなかで、もっとも操作が簡単なのがフィルムカメラの元祖ペン、EE-3。操作するのはフィルム感度だけ。フレーミングに集中できるので、ペンでの撮影はライカに次いで好きだったりする。太古のカメラのフルオートでもそれなりの写真が撮れるのは、なんだか最近のカメラを見ていると皮肉に思える。電子機器の塊となったカメラを、いくつものボタンを駆使して操作する時代。それもそれで楽しいはずが、中には操作性の悪さにイライラさせられることもある。でもそんなときこのカメラを見ると、フルオートでもいいんだな、と思い出させてくれる。



私はカメラに画質は求めない。好きになったカメラで撮影をする。私がカメラを好きになる条件は、操作性がいいカメラであることが多い。不思議な話、握った瞬間大体分かる。
とりあえず、個人的なカメラ萌えポイントを羅列して、今日の駄文を終わります。
・1ボタン1機能
・リコーのADJレバー
・右肩のコンパネ
・左肩のモードダイヤル
・機械式フォーカスリング
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憂鬱な季節

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E-M5+NOKTON 25mm F0.95

梅雨が近づいてきました。全力でお帰り願いたいが、来ないと来ないとで余計面倒な事態になるので、来てもらうしか無い。
梅雨は憂鬱である。なんといっても自転車に乗れる日が少なくなる。
なんとか梅雨の楽しみを探して見たが、大したことを思いつかなかった。梅雨明けに始まるであろうイベントの準備を、淡々と進めるしかなさそうだ。

フィルムカメラの楽しみ方

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先日部屋の片づけをしていたら、何本か未使用のフィルムが出てきた。デジタル万歳な私だが、本当は時間とお金に余裕があれば自分で現像から焼付けまでやってみたいのだ。フィルムでの撮影は現在9割がライカによるもので、そのほとんどをモノクロフィルムで撮影している。主にネオパンだが、これはネオパンが好きなのではなくただ日本製だから。
収入が安定するようになれば暗室でいろいろやってみたいが、まだまだ先の話。けど、そうこうしている間にフィルムが生産終了になってしまうかもしれない。実際モノクロフィルムなんてだんだん入手が難しくなってきている。
デジタルが急速に進化し、デジタルがフィルムに負けているなんて言う人はもういないはずだ。とっても便利なデジタルだが、趣味だからもうちょっと不便でもいい。誰でも綺麗に撮れる今だから、撮るのに少しコツのいるフィルムで楽しみたい。
と言っておきながら、冒頭の未使用のフィルムが示すように、私はデジタル万歳である。こんな発言をするのだったら、もう少しフィルムの消費には貢献しないといけない気がした今日この頃。

お知らせ[7月ごろ閉鎖します]

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iphone4s

あっという間に通り過ぎた5月。仕事で大忙しだった一方、いろいろと人生の分岐点だったりと、個人的に非常に重要な月でした。そして6月はさらに重要な月で、仕事の合間にいろいろとやることが山積みです。
さて、以前からちょくちょくこのブログに出している「夏の大イベント」の開始がいよいよ現実味を帯びてきました。仕事の都合で「冬の大イベント」に変わりそうでしたが、なんとか夏の終わりまでには開始できそうです。できそうと言っても私の準備は50%ぐらいで、やれといわれてもまだ無理だったりする。誰か、休みを下さい…。
このイベントのため、このブログは一旦閉鎖します。イベント終了後こっそり再開するかもしれませんが、確立は低いです。閉鎖時期はとりあえず7月ごろを予定していますが、まだ具体的な時期は不明です。が、閉鎖のその日までマイペースに更新していこうと思いますので、よろしくお願いします。

仕様ならしょうがない?

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シルバーのE-M5とイチャイチャしながら、新しく調達したレンズをテストしていた時だった。
45mmF1.8は前評判のとおり優秀で、寄れない以外は50mmF2の代替になるほど。なんといってもE-M5(銀)に付けたときの格好良さは生唾ごっくんものである。
が、サムヤンの7.5mmF3.5フィッシュアイについては、レンズは優秀だった。シャープだし、寄れるし、とても優秀。だが、E-M5との組み合わせで、思わぬ不具合が見つかった。不具合といっても、オリンパスからは「仕様」という答えが返ってきたわけだが…。

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そもそも魚眼レンズを導入した理由の半分以上が、動画での使用だった。コンツアーロームを買ったものの駆動時間に問題があり、バッテリーの交換もできない。自転車で走行中の動画はコンツアーで頑張るが、自転車に降りてからの動画も撮りたい。なら、E-M5で代用すればいいじゃないか、というとんでもない発想で、超広角レンズの購入に踏み切った。超広角といえばパナソニックの7-14mmがあり、画質も優秀だが、いかんせん高い。オリンパスの9-18mmはコンパクトでいいが、もうちょっと画角がほしい。というわけで安価で手に入るサムヤンの魚眼に手を伸ばしたわけだ。
E-M5の手振れ補正は優秀で、それは動画で真価を発揮する。歩きながらの撮影でもまるで浮いているかのように画面がぶれない。これに魚眼を組み合わせれば、面白い画が撮れる!はずだった…。


発売からずっと溺愛しているE-M5だが、今日始めて知った。E-M5と電子接点を持たないレンズでは、動画中に手振れ補正は働かない。



なぜ?



なぜ?



だって、静止画だとシャッターボタン半押しでは手振れ補正は働くぞ。しっかりブレが収まるぞ。なのになぜ動画ではそれができなくなる?
調べてみると、そういう仕様らしい。仕様ならしょうがない。



いやこれは困った。手振れ補正が効かないとこのレンズの役目は静止画しかなくなる。が、魚眼で静止画なんて撮ることは滅多に無い。手振れ補正が効かないと三脚が必須だが、このレンズのためだけに三脚持ち歩くのも馬鹿らしい。電子接点を持っていれば手振れ補正は働くのだが、かといって純正の魚眼は恐ろしく高いので、それなら広角レンズを買う。
代替を考えたいところだが、予算はすっからかんどころか超赤字である。道楽でE-M5を二台買ったので、余裕があるはずが無い。極力安価に代替を考えると、コンバージョンレンズによるセミ魚眼レンズが有力となる。オリンパスのコンバージョンレンズを買うのが一番安価だが、あの間抜けなデザインがいただけない。パナソニックはPZ14-42mmと14mmF2.5のどちらかを買い、GFC1を買うことになり、少し出費がかさむ。PZ14-42mmは動画に適したレンズだし、導入しても損はしないだろう。14mmF2.5の超コンパクトで高画質、中古なら安価。どちらが言いかといわれれば、PZ14-42mmか?でもそれを買う金でオリンパスの9-18mmもいけてしまうのである。
オリンパスよ、早くファームウェアで改善してくれ。でないと来月も赤字になってしまう…。