E-M5レビュー take3「蘇れフォーサーズレンズ」

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E-M5+G 20mm F1.7(ND8使用)

これまでメインに一眼レフ、サブにコンデジ、という組み合わせで撮影してきた。サブのコンデジがマイクロフォーサーズに変わり、そしてついにメインの一眼レフもマイクロフォーサーズに置き換わった。が、まだ1回しか撮影していないけど、本当にそれが可能なの?実際のところ、やはりEOSのレスポンスには到底及ばない。だがしかし、及ばないにしてもメインと言い張るだけのポテンシャルがあるのか?その答えを得るために、今日もE-M5と撮影に行く。
そして今日、バッグの中に入ったのは旧フォーサーズのレンズたち。E-M5でフォーサーズのレンズは再び日の目は見れるのか!?

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E-M5+LD VE14-150mmF3.5-5.6

今回の撮影の本来の趣旨は、旧フォーサーズレンズがどこまで使えるか、ということ。とはいっても、一度フォーサーズは整理しているので、手元にあるのはパナライカのVE14-150mmとオリのZD50mmF2.0マクロの二本のみ。今回はその両方と、ボディキャップ代わりにG20mmF1.7も持って行きました。
VE14-150mmはE-M5のISとすこぶる相性が悪い、というのを度々書いてきたが、某所でその解決法が書いてあった。その解決法は連射モードなら大丈夫、という嘘みたいな方法であった。試した結果、本当にISが正常作動した。なんでやねん。
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E-M5+LD VE14-150mmF3.5-5.6

高倍率ズームであるが、高倍率ズームとは思えないほどの解像度。今日からE-M5の画質をミドルに落としているし、ブログ向けに縮小しているので良く分からないだろうが、さすが旧フォーサーズの名レンズの一つである。もともとAFが遅いレンズだが、E-30につけるよりE-M5に付けた方がAFは早かったりする。ただし望遠側限定。
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E-M5+LD VE14-150mmF3.5-5.6

広角側だとAFは遅くなり、迷う。今日のように明るい日だろうとも、そのAF速度は実用速度を大きく下回っている。特に風景などの無限遠は特に不得意とし、なかなか合わないい。せっかく距離指標もあるし、さくっとMFで合わせた方が早い。しばらくE-M5の主力レンズにしようかと思ったが、これではダメだ。12-50mmの性能が思ったよりも良いから、標準ズームレンズはそっちに任せよう。しかし望遠レンズとしては優秀なので、今後マイクロフォーサーズ用望遠レンズを導入するかは要検討だ。
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E-M5+ED50mmF2.0MACRO

ちょっと次元の違う写りを見せてくれたのはフォーサーズの神レンズと呼ばれる50mmF2マクロ。リサイズした挙句ブログにあげた際の圧縮でざらざらに見えるが、本当は雄しべの粒粒がしっかり見えるほどカリカリに解像し、背景は綺麗にぼけています。絞り開放でこの性能だから、とても優秀な光学系なのが分かる。写りはいいが、AFは使い物にならないのでMFとなる。今日は風が強く、得意なマクロ域での撮影は非常に困難だった。EF100mmF2.8Lマクロなんかはそんな日でもC-AFで食いついてくれるが、これは無理。風はおさまらないのでひたすら連射、連射、連射!で、ピントの合った貴重な一枚。構図とか気に出来るわけがない。
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E-M5+ED50mmF2.0MACRO

昔は凄い凄いと思っていたこのレンズも、最近はEF100mmF2.8Lマクロの超性能のおかげでだいぶ古臭く感じる。実際フォーサーズ最初期のレンズなので、かなり古い。まだオリンパスにはマクロレンズが無く、代替が無いのでもうちょっと頑張ってもらおう。思いのほか12-50mmのマクロモードが優秀なので、60mmF2.8マクロレンズにも期待してしまう。
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E-M5+LD VE14-150mmF3.5-5.6

改めてVE14-150mm。フォーサーズレンズとしてもやや大柄だったが、E-M5にグリップをつければ持ち歩きは苦労しない。結局今日は広角は諦めて望遠レンズとして活躍してもらった。私は広角は換算24mmがあれば足りるので、マイクロフォーサーズの次なるレンズは望遠で決定である。しかし現在のラインナップはどれも決定打に欠ける。パナの35-100mmF2.8はまだか…。
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E-M5+G20mmF1.7

で、散々フォーサーズレンズを使ってきて、結論としてやはりマイクロフォーサーズレンズが一番!特に20mmF1.7はパンケーキとは思えない高画質。結局重いフォーサーズレンズを2本も持ってきたのに、大活躍だったのはこの小さなレンズ。間違いなく本日のMVPです。途中からグリップも外してこのレンズだけで撮っていました。開放からカリカリで、絞ったらさらにカリカリ。20mmF1.7はマイクロフォーサーズの中核をなすレンズなのは間違いない。ちょっとAF速度が気になるのでDG25mmF1.4が気になるが、私の目には画質の差は僅かで、大きさの差ほど無いかな?という考えで思いとどまっている。
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E-M5+G20mmF1.7

良く写るが、心なしちょっと画角が狭い!撮ろうと思ったら一歩下がらないと画角に収まらない。GX200時代は換算24mmで、GXRで28mm、E-P1で35mmと順調に望遠寄りにシフトしてきたが、さすがに換算40mmは50mmに限りなく近く、何気なくスナップするには狭い。一瞬17mmF2.8が脳裏をよぎったが、それなら20mmF1.7で頑張る。もうちょっと12mmF2が安かったら良かったのだが、高すぎるので中古で破格の14mmF2.5が気になりだす。するとPZ14-42mmも気になりだしてきりが無い。やはり20mmF1.7の明るさと画質は素晴らしいのでこれでいこう。あえてスナップ用のレンズがもらえるとすれば、フォクトレンダーの15mmF4.5がいいかな?と考えている。
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E-M5+G20mmF1.7

マイクロフォーサーズもE-M5になって暗所に強くなったものの、相変わらず弱いのは日中。「F1.7」という単焦点レンズとしては平凡な明るさ(-0.1)だが、E-M5、というかマイクロフォーサーズ勢にはかなりキツイ明るさである。ミドルクラス以上のカメラはシャッタースピード1/8000が選べるが、E-M5は1/4000が限界。さらにEOSなんかだとISO50が選べるが、E-M5はISO200が最低感度なので、その差合計3段分。F1.7という明るさをボディが受け止めきれない。そこで今日も大活躍ND8フィルター。普段はノクトンの保護フィルターとして活躍しているが、今日はステップアップリング経由で20mmF1.7の保護フィルターに。NDフィルターはND8がオススメ。ND4じゃまず足りない。ND8でも足りないならPLフィルターでさらに減光。だいたいはこの組み合わせで何とかなります。
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E-M5+G20mmF1.7

とまあこんな感じで、結論としてVE14-150mmは使えないことはないけど、使わない。50mmF2は使えない。やはりマイクロフォーサーズマイクロフォーサーズのレンズが一番である。この結論には残念で、結果がよければZD14-54mmF2.8-3.5IIを再導入しようとも思ったが、止めておこう。まだ予約キャンペーンを応募していないが、MMF-3が届いても使うレンズがなければ意味がない。MMF-2があるし、SDカードにしようかな?


それにしても今日も一日自転車で走り回ったが、明らかに荷物の割りにバッグが軽く、いつもより楽に走ることが出来た。重いフォーサーズレンズといってもフルサイズのレンズと比べればはるかに軽量だ。重量だけでなくサイズも小さく、バッグの中もスカスカだった。今後はフォーサーズレンズは持っていかないだろうから、さらに軽量化が見込まれる。自転車乗りにとって軽さは正義。やはりE-M5の導入は正解だった。逆にEOS5D2の良さも再確認できた。グッジョブE-M5!